AD-LIVE 2017 9/9(土) 夜公演 考察 てらそままさき・鈴村健一(リピート用ログ)

AD-LIVE2017 9/9(土) 夜公演の大きなネタバレを含むので、未見の方はこのまま閉じてくださいませ。

本エントリは、私のように「ライブビューイングも観て、あとりぶも観る」、しかも舞台の仕組みその他もできるだけ考えたい!という、奇特な方のために即興で(アドリブで)書きつけるものです。
当然のことながら、ネタバレしまくります。……が、クリティカルなものは反転伏字にしたいと思います。今年度は情報量が多く、いろいろと拾いきれていませんが、どうかご了承くださいませ。

出演者

Aキャスト:てらそままさき
Bキャスト:鈴村健一
彩-LIVE :辻本耕志、砂川禎一郎、小山めぐみ、猪狩敦子

2人の関係

初対面

正直、この公演は時系列の前後の記憶がけっこう曖昧です……起きたことはだいたい拾えていると思いますが、勘違い等があったらすいません。
(2017/09/14 「あとりぶ」鑑賞により、記憶違いがあった個所を一部修正しました。本当は順序もめちゃめちゃなんですが、その修正はまた後日……!)

ではしばし開けて……










どうぞよろしくお願いいたします。

  • 最初に示される二人の初期設定は……山田八郎(演:てらそままさき)と、熊谷健太郎(演:鈴村健一)。
    • 山田はブルーのシャツを羽織ったカジュアルな姿、対する熊谷は作業服でした。舞台は熊谷の住むマンション。そこに山田が唐突に入ってくるところからスタートするようです。
      • 今回のAD-LIVEにおける衣装については昨年までと異なり、キャラ設定の一部が脚本から提示されているため、かなり整頓されているような気がします。
  • 熊谷のマンションには白い礼服――いかにも結婚式用のタキシードらしきものがかけてあります。唐突に部屋に現れた山田は「こんなところに来ちゃったか」と部屋を物色。そこに熊谷が帰宅し、鉢合わせ!
    • 得体のしれない侵入者、異常事態に混乱し、うろたえる熊谷。お前は誰だ、と問われた山田は「幸せくるぞう」を名乗ります。
      • 与えられた名前をわざと名乗らないてらそまさんのブッ込み その1。当然、鈴村さんもてらそまさんが本来「山田八郎」であることを知っているので、ちょっと反応しています。
  • そこへクローゼットから電車の車掌のような姿の男(演:辻本耕志)が登場。
    • 彼はセトウチ3号と名乗り、自分たちは未来からやってきたこと、今日が熊谷の人生の分岐点であることを語ります。

第1のヒミツ

【ネタバレ】 山田は熊谷の孫である

  • 未来から来たことの証に、と、セトウチ3号は分厚い本を取り出します。なんとそれは熊谷の日記帳。この部屋においてある日記とまったく同じものでした。
    • 色あせた未来の日記帳には、熊谷のこれからが書いてある、と言うセトウチ。2人が未来からやってきたことを信じ始めた熊谷は、少しずつ自分のことを打ち明けはじめます。従業員15名程度の小さな工場の社長をやっていること、高密度電磁コイルを製造する、高い技術を持っていること。しかし、大企業からの圧力で、経営はうまくいっていないこと。
      • 日記という小道具の仕込みがわくわくします。光るギミックが仕込んであったり、中身もあれこれ書いてあるらしかったりと、事前準備が積まれている小道具は演劇の面白みが詰まってます。
      • このあたりは「キャラ設定」として渡されているところなんでしょうね。作り込みが詳細。
    • 山田が注目した白いタキシードの話題に。熊谷は「近々結婚をするんで」と言うのですが、浮かない様子。
      • 鈴村さんが「近々結婚をする」というキャラ設定を知っていたかどうかが気になります。「人生の分岐点」「白いタキシード」、それと自分自身のキャラ設定やヒミツから推測で口にした可能性も大いにあります。ヒミツ動画での「そういう感じか」というコメントなども、傍証になっています。
  • そこへ、高飛車な女性(演:猪狩敦子)が入ってきます。熊谷の婚約者です。
    • 「あんなのが!?」と不快感をあらわにする山田、おろおろするセトウチに不審な目を向ける彼女は、しかしすぐに「結婚式の式場の人ね」と納得。初対面のはずの山田を「なんだか可愛がりたい」と言い、お小遣いを渡してやります。
      • カーテンコール曰く、本物の壱万円札だったそうです。ねじ込んだ場所はアドリブバッグの外側ポケットです。
    • 熊谷をあごで呼びつけた女性は、立場の違いを強調します。私の山田コンツェルンと結婚することによって、あなたの会社は助かるのよ、と。親族との会合に行くという彼女は、結婚間近にもかかわらず熊谷へ「あなたは来なくていい」と寄せ付けもしません。
      • 鈴村さんのアドリブワード「ウケるww」がさく裂した場面。あの感じを即興で出していけるところが声優の強みだと思います。

第2のヒミツ

【ネタバレ】 熊谷の結婚式は明日である

  • どうやら婚約者が気に入らなかったらしい山田は、あんな人のどこがいいのか、と熊谷に詰め寄ります。会社を守るためには仕方がない、という熊谷。とそこへ、次なる乱入者が!
    • 奇矯な髪形の男(演:砂川禎一郎)はタイムパトロールを名乗り、歴史を変える目的での時間移動は重大な犯罪であると告げ、「未来人はブッ殺す」と銃を振りかざします。現代人であることを示せ、と迫られ「どうやって!?」と混乱する熊谷、未来人であることを必死で隠そうとするあまりおかしな行動に走る山田。
      • 実はわりと定番、露骨なアドリブワード引きタイム。強引に一発ギャグをやらされてみたり、ラップ*1させられてみたり……。反撃とばかりに「じゃあお前がやれ」とアドリブワードの束を渡された砂川さんの場面も引きがきわめてよく、好きな場面です。

第3のヒミツ

【ネタバレ】 熊谷の好きな人は明日ブルガリアに行く*2

  • タイムパトロールに追われてセトウチ3号が逃げ、部屋には熊谷と山田が残っていました。ようやく一息ついた二人は、あらためて未来の日記を読み始めます。そこに出て来る「忘れられない彼女」の影。熊谷には、婚約者とは別に想い人がいて、この結婚をすることでずっと後悔を抱いたまま生きることになる……と日記は教えていました。
    • そこへセトウチ3号が戻ってきます。何とかタイムパトロールを振り切ったというセトウチ3号は、山田を別室に呼び寄せます。一人になった熊谷は、机の上に残されていた未来の日記を手に取り、めくってみます。あるページに「息子が生まれる」という記述を見つける熊谷。「そうか……息子が生まれるんだ……」と表情をゆるめた熊谷は、「……どうしよう……」と呟きました。
  • 一方、別室にて。「本当に未来を変えていいのか」と確認するセトウチ3号。もし未来を変えてしまったら、貴方は消えてしまうのだと。それに山田は「いい」と即答します。僕は今までの人生、本当に幸せだった。それに僕は【ネタバレ】もうすぐ死ぬのだから、と。
      • 結果的にこれが実質の先出しになっていました。ここまでてらそまさんは、【ネタバレ】時折胸を押さえて苦しむなどで病気フラグを積んでおり、説得力は十分。そしてここで注目したいのは辻本さんの受けです。セトウチ3号はこのヒミツに対する態度が決定していませんので、知っていた/知らずにいた で反応が変わります。おそらく本公演では「知っていた」側に振ったようです。
  • ふたたびメインの部屋にスポットは戻り、鳴り響くチャイム。ドアの向こうからは「横山です」と女性の声。やってきたのは熊谷の後輩・横山(演・小山めぐみ)でした。
    • 横山は熊谷の結婚にお祝いを述べ、けれど結婚式には出席できません、と告げます。明日にはブルガリアに行くから、と。顔を伏せた彼女は、「こんなこと、今言うのは卑怯だって思いますけど……私、先輩を忘れるためにブルガリアに行くのかもしれません」とこぼします。
      • 彼女をここに呼んだのはセトウチ3号である、という設定が好きです。
      • 連呼されるブルガリア。カーテンコールで「なんでブルガリアだったんだろう?」というてらそまさんの問いには、鈴村さんから「推測だけど、単に口の感じが面白いからだと思う」というコメントが出ていました。
    • ここでどうしても触れておきたいことがあります。それは、「作劇上、常に熊谷を逆側に振るように状況が積まれている」という点です。社員を守りたい(+)/婚約者がクズ(-)/未来で子供が生まれる(+)/後輩も自分を想っている(-)/未来を変えてはならない(+)などなど。熊谷は「自分の気持ちを押し殺している」人間であり、それを踏まえている鈴村さんはずっと決断のタイミングまで溜め込んでいるわけです。AD-LIVE巧者の技を堪能させてもらっています。

第4のヒミツ

【ネタバレ】 熊谷が政略結婚することによって、タイムマシンが発明された

  • そこへ別室から戻ってくる二人。
    • なぜか唐突に横山に「結婚してください」と迫る山田ですが、セトウチ3号、熊谷が総出で止めました。
      • 「なんかいろいろおかしくなるナス!!」と半ギレの辻本さん、お疲れさまです。
    • セトウチ3号が熊谷を呼び寄せ、山田の状況を伝えようとしたさなか、まさに山田が胸を押さえて倒れてしまいます。横山が駆け寄り、熊谷も行こうとしたところを「まずはこっちからで」と止めるセトウチ3号。……進行って難しいですね。
      • カーテンコールで、鈴村さんが「彩-LIVEのみんながね、てらそまさんには絶対に見せない顔を僕にするの! 『お願い鈴村さん分かって! この次の展開はこうですから! あの人には通じないの!!』って」とコメントしていましたが、つまりこういう場面のことなんでしょうね。
    • なんとか何かを言おうとする熊谷に、横山のほうからの激励が。熊谷先輩への強い想いを語りました。
      • てらそまさんから小山さんへトスされたアドリブワードの束が神引きだらけでしたね。

最後のヒミツ

【ネタバレ】 山田は病気でまもなく死ぬ

  • 戻ってきたタイムパトロールがタイムマシンが壊れたと喚きます。タイムパトロールが横山を人質に取り、修理のためにナス10tを要求。場面が混乱する中で、なんと婚約者も再登場。
    • どこからやれば!? と叫ぶ熊谷……いや、鈴村さん。
      • 舞台上に全員が揃ってしまいました。しかも全員がわりと緊急事態。ひとつずつ片づけなくてはならないため、ここで彩-LIVEが猛烈な連携を見せてくれます。まずは砂川さんと辻本さんのドラマから。
    • 熊谷の超電磁コイルが山田コンツェルンに技術買収されることによって熊谷がタイムマシンを作ったのだ、という衝撃の(未来の)事実を語ったタイムパトロールは、頑として未来の変更を認めません。もしも未来が変更され、タイムマシンが生まれなくなってしまったら、すべてが消え失せてしまうと。そのために横山にまで銃をつきつけたタイムパトロールを、セトウチ3号が冷静に「今ここでナスがあっても、タイムマシンは直せないナス」とタイムパトロールを諭します。そして、見逃してくれたなら一緒に帰ろうとも。そこへ熊谷が「絶対に、どんな未来になろうともタイムマシンを作るから」と確約し、タイムパトロールはしぶしぶ納得。セトウチと共に未来へと帰還します。同時に、山田に「5分経ったらこのクローゼットが光るから、必ずここから帰るように」と言いおいていきます。
      • 「必ず、必ず入ってくださいね!!?」とてらそまさんに対して猛烈に迫る辻本さんが最高。こういう素っぽい一幕、面白いです。「ぶっ殺してやりたいナス!」がひどい。
    • 二人が退場し、次は婚約者の下りです。二人を結婚式の余興と信じ込む婚約者に、熊谷は「明日、余興はない」と言います。「明日、結婚式はない」「延期ってこと?」「いや、結婚式はしない」から、「君とは結婚しない」と強く言い切る熊谷。事態をようやく理解した婚約者は、熊谷に当たり散らし、父親を呼びながら駆け去っていきました。
      • 「明日、余興はない」という、少し遠めから始める鈴村さんの技が好きです。こんな短いラリーでも、積む芝居にしていくのがとても素敵。また、去る際にちゃんと山田からお小遣い(計弐万円)を回収するところがキュートだと思います。山田もちょっと抵抗するところがかわいい。
      • 【余談】ところで、未来を変えない選択肢はありえたんでしょうか?
    • そしてようやく、熊谷と横山は向き合います。ところが、熊谷から横山への想いを告げようとする瞬間、カンカンカンカン!!とスプーンでプッチンプリンを切り刻む音が……たまらず熊谷は山田のほうを先に片づけに行きます。
      • カーテンコールでも語られた、てらそまさんが楽しくブッ込んでいる場面。鈴村さんと小山さんが目を合わせて「よし、いい空気作るぞ!」となっているところにカンカンカンカン!! 鈴村さんの「俺の【ネタバレ】『好きです』が潰されたの!」という訴えが面白かったです。
    • 「ごめんな。俺はお前を消しちゃうみたいだ」と詫びる熊谷に、山田は「いいよ」と明るく答えます。自分は幸せに生きてきた、それに【ネタバレ】もうすぐ死ぬんだと。おじいちゃんの日記を見た時に、おじいちゃんがこんなに辛い気持ちで生きていたと知って、なんとか幸せに生きてもらいたいと思ったと。今まで幸せだったし、こんなに美味しいプッチンプリンを食べられたから満足だ、と言い切った山田は、クローゼットが光ったのを見て、熊谷と抱擁し、「じゃあね!」と笑って未来へ帰還していきました。
      • カーテンコールより。鈴村さんいわく、「本当にてらそまさんの芝居が凄くて、てらそまさんがマジで子供に見えちゃって、かわいく思えた」そうです。
  • 二人きりになった熊谷と横山。あらためて熊谷は横山に想いを告げます。

結末の行動

【ネタバレ】 プロポーズする*3

(2017/09/14追記)
 なお、カーテンコールで鈴村さんが「僕らは本当に何も知らないから。この公演はどうなの、想定した流れになってるの?」と彩-LIVEの皆様に尋ねる場面があり、全員が揃って頷きつつも、小山さんが「"流れ"は……」ともコメント。流れだけは……という含みに「あの人がちょいちょい、こう、ね!」とてらそまさんをからかったり。
 その流れで猪狩さんからの「いくらなんでも"グッ"は!」と訴え、つまり【ネタバレ】婚約者であり自分の祖母を亡き者にしようとするという行動をピックアップ。鈴村さん「じゃあいいよ! 【ネタバレ】グッ!としてバタッ!となったとして、そのあとどういう展開になると予測してらしたんですか!」 てらそまさん「予測なんかしないよ!」というやり取りが最高に面白かったです。【ネタバレ】最終的に消えちゃうっていうのがあるからなんとかなる、と、ある意味とっても正しい発言。
 最後には鈴村さんが「もういい終わりだ終わりだ!(笑) 俺がこれでおっさんに引導を渡してやる!」とアドリブワードを引き抜き、「もう『やる気がオフサイド』だよ! AD-LIVE2017初日夜公演お疲れさまでしたー!!」と強引に締める流れでした。


……という感じでした。やっぱりエピソードが多いですね。また今夜、観て確かめたいと思います! 楽しみです。

*1:「スズムラップ」と思った方、いましたよね。たくさんいましたよね!

*2:カーテンコールで明かされたように、これが鈴村さんの持っていた「ヒミツ」、【ネタバレ】ほかに好きな人がいる と関連する内容。ヒミツ動画で、鈴村さんは「ヒミツ」を見て「こういう感じか~、こういう感じのやつ来るんだ!」とコメントしておりまして、この時点で悲恋の"予感"をかぎつけていたと思われます。

*3:超細かいことなのですが、これを踏まえてなのか、2人きりになる前、最初に熊谷が横山に想いを伝える場面ではあくまで【ネタバレ】「好きです」という表現に留められています。「結末の行動」に抵触しない表現で意図的にまとめているのかもしれません。凄すぎます。